2012-10-01から1ヶ月間の記事一覧
職人仕事の思い出と言っても、学校の行き帰りに毎日見ていたものもあれば、今からお話しするように、見物したのは一度だけだけれど深く印象に残っているものもある。 その人は看板屋だったのだろうか。路上に床几を2台並べて、大きな白木の板を載せたところ…
歯科医の記憶に始まって、少年期の記憶を絵と文章で再生しているが、こういう昔語りはもっと老け込んでからやろうと考えていた。 けれど、こんなに荒っぽい描き方、書き方でも相当に時間と労力を使う。これより上質なものを作る事が出来るかどうか、どれだけ…
龍谷大学大宮学舎の前は広場になっていて正面の大きな門の向こう側には西本願寺の広大な書院があり、右手には国宝唐門、さらに右奥の壁の向こうに飛雲閣がある。 これら日本建築群に対峙して左手には龍谷大の洋風建築があるという不思議な空間なのだが、主に…
龍谷大学の始業はカランコロンという可愛い鐘の音が告げていた。守衛さんが部屋の中から紐を引くと、柱の上に置かれた鐘が鳴る。小さな守衛室(今では重要文化財になっている。)の向い側に大きな銀杏の木があって、その太い幹にへばりついて、宮殿を守る衛兵…
きのう分子標的薬の点滴があり、いつものように気分一新、めっちゃ元気になる。 特にこの薬に効果があるというよりもその時期になっているのだという説明だが、この激変は何だ? 白血球が2000以下から三倍以上に急増することと関係があるのかもしれない。 と…
引き続き後ろ向きモードなので前回の続きを。 歯科で印象に残っているもう一軒は京都駅前の雑居ビルに入っていた骨董的な医院。 これはまず絵に描いてみた。 イラチなもので乱筆御免でございます。 もう見ただけで震え上がるようなサディスティックな研磨機…
最近は何処の病院も綺麗になって、それはそれで結構なことなのだが、旧世代の人間にとっては余りにもクリーンで平板な空間には違和感を持つ。 日赤原爆病院は新旧の建物がミックスしているので、あちこちに昭和末期のかけらが残っているが、戦後の安普請とい…
この数日、ちょっとペシミスティックな気分。 友人が京都から訪ねて来てくれたり、街にご馳走を食べに出たり、孫と郊外を散策したりと優雅に暮らしていて、空は晴れ渡り、金木犀が香って最高の季節なのに、リアリティが乏しく影が薄くなって行くような気分に…
久々の近況報告です。 5回目に入って、ほとんど同じパターンを辿っていることがわかってきた。 いろいろ出てくる1週目を何とかやり過ごそうとしてしております。 やはり孫の子守、これが一番の処方箋ですな。 そして食事。これも献立がピタリと合ってしっ…
ひとまず、このザガールとメディテのお話はここまでに。 前半は明暗を強調した画面で、後半は明るめの写真に手描き画像を合成してみた。 僕の好みはもちろん前半だけど、後半ではGIFアニメーション独特のドットがグラフィック効果になっている。こちらもいろ…
岸辺にザガールが立っていた。メディテの後を追って、朽ち果てた神殿を抜け出し、 この海にたどりついたのだ。 ザガールもまた、音と光に包まれ、圧倒されていた。 旅に出て、素肌で世界に触れる。 数え切れない未知なるものに出会い、心は大きく拡がって、 …
波音が遠くから聞こえてきた。 平原の砂嵐のようにツブツブした音の塊が、ゆったりした呼吸のように メディテに向かって流れてくる。 海は柔らかく、暖かくメディテの脚を包んだ。 寄せては返す波が色彩となって感じられる。
オレンジの木は、海が近くなったことを知らせているのだろうか。 眠りの中で、メディテは「あたま」と語り合う。 「海って、どんなものなのですか?」 「海はアナトリアの平原よりも遙かに広くて、大地は海に囲まれている。」 「すべての生命は海から生まれ…
太陽が沈む方角を目指して、メディテは旅に出た。 肌を刺す陽光を頼りに何日も歩き続ける。 疲れ果てながらも、見えない眼の奥に メディテは海を感じていた。
「これは神様からのお告げに違いない。その言葉を聞き取らなければ・・」 ザガールはメッセージを読み取ろうと知恵を絞ったが、何も聞こえてこない。 そして光はしだいに弱くなっていった。 ザガールは「あたま」を台座に据えて、朝夕の祈りを捧げていた。 …
コマ撮りの舞台を部屋にセットして、かなり窮屈なことになっている。 動きの再現にこだわっていると余生が終わりそうなので、とりあえずストーリーとシーンを考える。 映像よりも絵本仕立てにするほうが現実的だろうな。 踊る神官は「ゆったり」していないが…
陽光するどく射し込む朝、スカッと晴れている。 女房が焼いたオリーブ入りの丸パン、野菜ジュース、果物、サラダそしてたっぷりの薬で満腹。 食卓の丸テーブルのアジャスターを修理して、滑らせて移動しやすいように特殊シートを貼る。 こういうことは10年前…
台風一過。期待したほどの天気ではないがデスクワークばかりではいけないのでいつもの火山へ。 朝から体調がいいので、行けるところまでという感じで登っていたら尾根の展望岩場まで登れた。 眼下に職場が見える。ちょうど実習が終わった時間だ。いろいろ気…