琵琶湖でサイクリング

昨夜も母は深夜に朝食を準備したり、1時半だから寝るように言っても聞かずテレビガンガン。

好きなように生きて元気なのだから自分のリズムでやれば良いのだけど、付き合ってる方はたまらない。だから天気が良くなり黄砂花粉も少しましになりそうと聞くと出かけたくなる。

無難に桂川を八条から松尾、嵐山と上がって清涼寺そして・・・というルートか、琵琶湖西岸のサイクリングかと迷う。

実は前から湖西は意識していたのだが輪行に尻込みしていたのだ。

自転車を分解してバッグに入れると鉄道に乗れる。これを輪行と呼ぶ。サイクリング部の顧問だったし、子供たちとの旅行でも再三この輪行を使っていた。

ただ10kg以上のかさ張るバッグを肩にかけて駅の中を歩くのはかなりしんどい。でも今やっておかないとと気合を入れた。

琵琶湖は淡水で荒波も無いから、なだらかに水面とつながる小道を走ることができる。

コンクリートで固められた海岸では見られない風景に和む。

向こうに見える比良山には小学校の時、美術の先生に連れられて登った。

泳ぎに行くといえば、まず琵琶湖だったから、大津から船で来たこともある。

昔懐かしい馴染みの風景と言いたいが、なにしろ60年以上前のことだ。その間に日本はすっかり変わっている。

ここは良いな、というポイントに必ず白人系のカップルか家族が居た。こんな所までと呆れてしまう。民泊の料金が急に高くなったのはこれか。

平日にのんびり遊べる日本人はいないのか?

浜に面した道沿いにはずっと別荘風の家が並んでいるが、こんなロスアンジェルスみたいな光景もあってゲンナリさせられる。リゾートは嫌いだ。

リゾート=金持ちの道楽、あるいは大胆な消費。

洒落た服装で高級車に乗り、傍の美女の肩を抱く。自転車で走りながらそんな自分を想像してみる。まず似合わないので笑ってしまう。

でも、いま俺の日常生活はリゾートみたいなものだ。金は使わないけど。

浜辺に座って手作りの卵サンドを食べた。母はもう料理しないから食材を残せない。野菜ならいくらでも食べてしまえるけど、10個単位で売られる卵はその調節が難しい。ゆで卵にして持ち帰るしかない。

ぼおっと波を眺めながらサンドを食べていたら、鳶に襲われた。

幸いサンドは取られなかったが右手のひらに痛み。爪を立てられたか。砂利を掴んで投げつけてやるが当然に届かない。なめられたもんだ。

近江舞子を過ぎたあたりから風が強くなってきたので引き返す。

往復で30kmも走っていないし高低差もない楽なサイクリングだったから、女房も一緒に走れるだろう。輪行の手間だけだ。しかし京都駅で組み立ててるときにチェーンが絡んで手が真っ黒になってしまった。そういえば手袋は必須だった。

琵琶湖一周を目標にしてもいいな。これは実現可能だ。できれば早いうちに。