物語2

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「これは神様からのお告げに違いない。その言葉を聞き取らなければ・・」
ザガールはメッセージを読み取ろうと知恵を絞ったが、何も聞こえてこない。
そして光はしだいに弱くなっていった。






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ザガールは「あたま」を台座に据えて、朝夕の祈りを捧げていた。
光を失ったとはいえ、生気がまだ感じられる。
しかし「あたま」はザガールに心を許していないように思えた。






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ザガールが神殿の清掃をしていたとき、盲犬メディテは誰かが呼ぶ声を聞いた。
「声」の主は「あたま」だった。

「おまえは海を知っているか?」
もちろんメディテは海を知らない。この神殿は茫漠としたアナトリアの大草原に囲まれている。
「日の沈む方向に25日、歩け。そこに海がある。」
「そして、誰にも見えない真実を、おまえは知るだろう。」