薔薇の年齢

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休日にサイクリングにでも行ってみることにした。
大学までは車で、そこから牛田公園の薔薇、そして駅前の本屋という軽いコース。
女房も一緒だしね。

牛田の丘を登ると艶やかな色とともに甘い香りが漂ってきた。
同じ種類の花でも香りが違う。花粉の出方なのか、花の姿と同様に香りも千差万別。
今から咲き出そうとする花と、盛りを過ぎた花とを較べながら、自分たちの容貌はどれぐらいかな?と話す。


気持ちよく立ち読みを楽しめる本屋というと、今ではもう駅前のジュンク堂しかない。
図書委員として購入計画も考えなくてはならないし、いくら便利とはいえWEBをさまよっているだけでは発見はない。やはり本屋だ。
15冊ほど選んだらくたびれた。食堂街はゴミゴミしていたので地階で買ったパンを川岸に出て食べる。
シロツメ草が香る。
小学校の遠足に始まって、いろんな所で座り込んで休憩した。そんな思い出を誘う花だな。

大学に戻り、荷物を片付けていると、じっと女房が俺を見ている。
斜めの陽光が差して陰影が深まるために、とても女房の顔が老けて見えた。
同じように俺の姿も、ずいぶん昔とは違うものに見えたらしいと、その後の会話で推測された。
自分のイメージには10年以上の誤差があるし、客観的になったって仕方ないけど、先ほどの「薔薇の年齢」を思い出していた。