暖かな祝日、コンピュータやHDDに残ったデータの消去など、廃棄作業を進める。
5年で時代遅れ、10年で廃棄のコンピュータ。データの継承が一大事だ。
現在形で伝えることに優れるコンピュータだが、永く残すのは大の苦手だ。
手作りの棺桶に収まったノエル。夕方の火葬を待つ。
近くの山に土葬することも考えた。ペット葬儀のサイトも見てみた。
でも、つまらない儀式に立腹するだろうし、後の遺灰処理も怪しいからドライに公営を選ぶ。
ゴミ処理のように扱われるのではと懸念したが、近隣に新しくできた斎場は、ペット専用の受け入れ口があり、立派な焼香台など人間と同様のクオリティで丁寧に対応してくれてホッとした。
もう今は宇宙のチリとなっていることだろう。
まっすぐ帰りたくなかったので、すこし迂回して奥畑に。
名物になっている枝垂桜。路傍に捨てられていた桜の小枝を物色していた女房が、農作業姿で帰宅したご婦人に話しかけた。
友人のMさんがこの地区の公民館長をしていたときに、同行して花見しながら、このお宅でお茶をいただいたエピソードを話してしばし盛り上がっていた。
悲しいことの後でありがたい。
枯葉を焼く快い香りに包まれた山里。
喜怒哀楽を慰められるのは、こういう光景しかない。
すぐに花の季節が来る。片付けを急ごう。