八月四日

母親は冬場と同様に変則的な生活リズムながらも何とかしのいでいる。しかし、この異常気象だ、エアコン無しでは室温が34度を超える。

朝方は窓を開けた方が快いし、エアコンでは足が冷える。体質が似てるからそれはわかるけど、その判断と調節ができない。

「切ったらあかんねやな」と判ったようなことを言った翌日はオフにしていたり。

今月は付けっ放しにすべきだと思うが、リモコンを隠すとパニックになって近所に迷惑をかけるから、見えているけど触れないような工夫が要る。

妹が普段苦労していることがよくわかる。

食も細くなっているから素麺、豆腐、酢の物などに、好物の肉を強めの醤油味で炒めたりと工夫する。「ええ匂いやな、美味しそうやな」と喜んでくれるが、ちょっと口をつけただけですぐに居眠り。残りは冷蔵庫に仕舞うが忘れてしまう、という繰り返し。

朝の3時ごろ起きて、パンを焼きミルクを温めるが一口だけで冷蔵庫。これが二日続くと残飯処理も追いつかない。

パンのヘタを切りミルクと卵に漬け込んでブヨブヨのフレンチトーストにする。グラニュー糖をたっぷりかけたら、二切れ食べた。あまり美味くないけど食べやすいのだ。野菜はビジュアルだけ。俺が食べる。

饅頭やアイスクリームはセッセと食べるから兄貴は手土産に持ってきている。

それでも血糖値は極めて正常だ。

こんなことを続けているおかげで料理がいろいろできるようになった。スマホ片手に判らないことは全部ネットで。

ただ、調味料が少ないので味が決まらない。昔は塩だけだったのだがなあ。

兄弟で状況報告をしているが、基本がローマ字変換入力なので、京都では字を書いて写メで送ることが多い。

今回は四日の滞在で戻る。

帰りの列車出発時刻を間違ってメモしていて新大阪で30分以上も待ち時間ができてしまった。待合室は満杯だからホームへの階段に座ってスケッチブックを開く。

描くものないなと思ったけど

お土産を求めて行列する人とか

大きな荷物を背負っている人など、老若男女、人種も様々な人間がいっぱいだ。これは楽しい。

車窓から見える見事な夕焼けを肴にビールを飲み、お弁当を食べる。幸福。