本当の自分

イメージ 1
緩やかな丘に建つ古い寺院。廃墟だったところに人々が再び住み始めた。
その街路を迷いながら歩いていく。
よく見る夢だ。
目覚めたら8時前。一人だと起きるのが遅くなる。昼まで寝ている母の気持ちがわかる。
するべきことが溜まっているので、ずっと家に居たかったが街に用事があり、バイクで出る。
久々のバイクだが一発で始動。
畑峠を越えるルートは黄葉した木々が美しい。人生の晩秋もこのように味わい深くありたいものだ。

横川シネマで地域のアニメーション教育を行っている大学の上映会が開かれた。
育児休暇中の若い教員が仕切っている行事なので、俺の意識は代役でしかないが学生たちはそう見ていないから、舞台上での挨拶は指導者と責任者を演じなければならない。
若干の違和感を持ちつつも調子よく話していると、俺が学生を、職場を牽引している気分になる。
ドラマでは偽りの自分に我慢できずに飛び出してしまうと言うシーンがあるが、実際にそんなシーンを見ることはあまりない。
ほとんどの人がかすかに「なんか違うんだけどなあ」という思いを自分に感じているはずだ。
それは自分を客観視するために必要な立場で、これが無い人は怖い。
でも「本当の自分」を探し出すと玉ねぎの皮を剥くようなことになってしまう。
演劇が心理療法として有効であることが壇上に立つとよく理解できる。