盛夏ギラギラと

午後は読書のふりをしてヒルネ、ちょっとだけ運動して汗を流し、夜は映画を一本見て少し風が冷たくなる深夜に眠る。まったく療養中と同じ生活が復活している。
「人々は生きるためにこの都会に集まってくるらしい。しかし、僕はむしろ、ここではみんなが死んでゆくとしか思えないのだ。」という一節から始まる「マルテの手記」を大学の図書館で手に取った。
遙かな昔の、気だるい夏の午後が思い出されたからだろうか。
この小説では裏びれたパリの街角が描かれているのでストリートビューで辿ってみると、どこも立派な建築と洒落た店が並ぶ華のパリだ。100年前だから車も無く静かな街路だったろうが、旧市街の建物はほぼ今と変わっていないはずだ。
どうやらおれのイメージは近所の大宮通がベースになっていたらしい。
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昔、この小説を読んだと思い込んでいたが、冒頭からの3分の1を何度か読んだだけだった。
今回も読み通すことはなさそうだ。
きょうは歯の定期検査を受けた後、太田川に沿ってバイクを走らせて街に出る。
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川岸の並木の木陰を走り抜けて平和公園から中心部に出るというお気に入りのコースだ。強烈な陽光にすべての命が燃え上がっているかのよう。美しい。

旧日銀で平和ポスター展を見る。
広島のグラフィックデザイナーと学生達の作品展、自分だったら・・・もっとノイジーな表現になるだろうな。破壊衝動が剥き出しになって、結局は混沌の賛美になるかも。お洒落で清潔なグラフィックが最も平和的な表現なのかな?
地階の写真展
作家が声をかけてきていろいろと話したが、とても共感できる内容で久々に会話をした気分。

山越えの帰路、市内が一望できた。
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