東京3DAYS

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さて買ったばかりのバッグを持って、東京に行ってまいりました。
文科省での研修への参加だが、その二日前にギックリ腰が再発、銭湯に行ったりセラミックヒーターを当てたり、痛み止めを飲んだりで奇跡的に回復。
小雨と曇天が名古屋まで続いていたが静岡から晴れてきて予想もしなかった雪の富士が。
東京では予想もしなかった美術館の「火曜日休館」で慌てたけど、下調べしておいた東京大学博物館http://www.um.u-tokyo.ac.jp/へと変更。芸術的な展示、無料。
この日は、すごく暖かくて散歩に最適だったのでクラシックなキャンパスをゆっくり見て回る。旧帝国大学の建築は凝ったものが多く、とくに九州大学は様式がバラエティに富んでいたが、ここはしっかり統一されている。伝説の安田講堂は意外にもショボくて少しがっかり。
地下の学生食堂でソバを注文したら「出汁は関西風にしますか、それとも関東風?」と聞かれた。もちろん関東風と答えたけど、こんなの初めて。それも学食でね。
その後、夜遅くまで開いてるはずの六本木の森美術館に行ったら、火曜日だけ5時で閉館。
美容院でも火曜日休業が多いらしい。「美術館の休みは月曜」との思い込みで調べもしなかった。
真っ赤な東京タワーを眺めて早々に下北沢に向かう。
卒業生たちとの約束まで時間があるので、若者でにぎわう街並みを散策。あちこちで開館を待つ人の行列。なんとここには演劇のホールが10もある。
ちょうど1年前とほぼ同じ顔ぶれが集まる。これも火曜日のおかげらしく、最も時間がとりやすい曜日だとか。写真スタジオ、写真合成、ウェイトレスの仕事を続けていて、それぞれに技術とかセンスだとか、しっかりレベルを上げている。そしてそれなりに生活している。これは東京の大きなメリットだ。いずれも揃っての酒豪。大いに飲む。
2日目は国立新美術館でのメディア芸術祭。http://plaza.bunka.go.jp/festival/
4,5年続けて見ている。今年も思いがけず来る事になってしまったが、来てみるとさすがにおもしろい。若い人がいっぱい。制作へのモチベーションがぐっと高まる。
巨大な館内では階下でルノワールをやっていて、こちらは平均年齢が60歳を越えているみたいで、時代の変化がリアルに確認できた。
午後は本来の目的である講演会で、霞ヶ関の巨大なビルでぎっしりの参加者、窮屈な座席、暑い室内、1時間の講演が4連発という過酷な内容。ネットワークを大過なく運営することのたいへんさを少しは理解できたか、ナ?。
終わって外へ出ると大理石の広大な広場はライトアップされ、周りを囲む巨大なビルは灯りが点いて俺の日常生活とは全く別世界。こういう所で働いていたら人間が変わるだろう。
けれど帰宅する人の流れは、決してハイクオリティではない地下鉄の駅に吸い込まれていく。そして郊外線に乗り換えると「奴隷船」という状態。俺も一駅ではあるが、その奴隷船に乗って帰宅。今夜は息子と焼き鳥屋でまたまたしっかり飲む。
3日目朝、自転車を借りて散策。すっごく寒い。雪が降りそう。
淡島通りから旧山手通り。大使館やレストランが並ぶ。食堂で「納豆たまご定食」熱い味噌汁がうまい。代官山から青山通り。青山学院では入試が。表参道に日の丸と右翼の車。建国記念日だったので明治神宮への参拝なのだ。
神宮外苑から千駄ヶ谷、代々木公園に沿って駒場へ抜ける。これで2時間ほど。あと10分も走れば息子のアパートだ。
ここで日本民芸館に遭遇。http://www.mingeikan.or.jp/home.html
石瓦を載せた豪壮な構えの館が唐突に出現するので驚かされたが、これは民芸運動の始祖、柳宗悦の住居だったという。デザインや工芸を学ぶと嫌でも眼にする名前であり白樺派の坊ちゃん趣味を感じて食わず嫌いだったが、この建築と展示の方法、コレクション選択が総体となってスポンと自分の中に入ってきたようだった。受け入れて理解したと言ってもいいかもしれない。これは博物館の持つ強力な教育能力で、ロンドンの自然史博物館で深く感銘を受けたことだが、建築と一体になって説得力を持つケースはそう多くない。
これは儲けものだった。
午後は現代美術館でレベッカ・ホルン展など鑑賞。
これも洗練され研ぎ澄まされたクールな作品。現代美術の人気はこんなところにあるのだろう。チケット売り場に行列が出来るほどの来場。
ということで、4時前の新幹線に乗り、帰ってまいりました。
小学生なら「楽しかったです。また行きたいです。」と書くところだけど、ホント楽しかった。今日は身も心も軽い。