えんまさま

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京都へ3泊4日。
たまたま美術史研修旅行の日程と重なって、彼らが23日に東大寺浄瑠璃寺からミホ・ミュージアムに行くというので同行させてもらった。
休日だったので京都在住の次男も一緒。近鉄で奈良へ。
写生大会の中書島、水遊びの木津川、幼稚園から遠足の定番、若草山など、この沿線は幼少期の思い出に溢れている。そんな話を京都市に勤めることになった息子にしている。
俺のオヤジが広島出身で戦後京都に移り、俺が生まれて育ち、広島で子供が生まれて育ち、今その子が京都に暮らしていて・・・・・・・彼が言うには西陣の柏野に古い風情が残っているという。
話は奈良から一挙に飛ぶけど、翌日、若冲の展覧会を見た後に行ってみた。
その一画に「えんま堂」という、どこか胡散臭い土俗的な、カトマンズの裏町みたいな雰囲気を漂わしている寺があって、閻魔様が迫力なので写真を撮りたくて300円払って堂内へ。
そこの爺さんの話がおもしろかった。
平安時代に洛内での葬儀は禁じられていて、この閻魔堂、南は西院、東北は華頂山、東南は鳥辺山に死者が運ばれた。そういう彼岸との境目だったのだ。
いまでもその残り香がする。京都の歴史は深い。一見、整然とした碁盤の目に封印されたカオスの世界。これが京都の魅力だ。都市の活力の源だ。ローマみたいに。

ということで日本最古にして最大の閻魔様、子供のときにこういうのを見とかなくっちゃいけません。