Tokyo2

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東京の並木の手入れについて園芸を専攻している次男から話を聞いたので、二日目の朝は日比谷公園から国会、赤坂へと歩いてみた。
日曜の早朝とあって人影はまばらで静かだが、そのぶんだけ警備の警官の姿が目立つ。
木々の葉がすべて落ちたこの季節は枝振りを観察するには最高の時だ。確かに植木の手入れは丁寧だ。
イチョウの木なんか放っておけばいいものだと思っていたが三角錐になるように細かく手入れされている。
皇居のある江戸城の掘り割り斜面に生えている松も綺麗に手が入っているし、さすがにこのあたりはドギツイ看板も見当たらない。「東京は日本の首都だったんだ」と当たり前のことに感心する。
快晴で暖かということもあり皇居を周回するサイクリストが多い。
ゆるやかなアップダウンがあり最適なコースだろう。でもこのなかに住む人たちは、これほどの自由も無い。

法務省の旧館は赤煉瓦の立派なもので、東京駅と同じ様式だ。
こういうものがもっと残っていたら、東京にもっと厚みが出て味が出るのだけどなあ。
でもそれが無いのが東京のいいところだとヨーロッパの人は思っている。
この建物を背景にドラマの撮影らしきものが行われていた。
カメラを向けると「撮影は禁止です」ときた。
お前らこそ、なにをしてるんや!とムカついたから「俺は風景を撮っている」と答えてやった。
禁止ということを理解できないでもないが、100%間違ったことをしているかのように息せき切って止めに来る。
美術館でもそんな人ばかりだ。
婉曲に鷹揚に微笑みながら「ご遠慮いただきたいのですが・・・」と言えるような余裕に、いま日本で出会うことはほとんどない。

俺もそんな余裕は全くないけどね。