龍を描く

月初めから机上に置かれていたハガキのパッケージが、ずっと「来年の年賀はどうするんだ?」とプレッシャーをかけ続けていた。

もう、後がない。

凧を作るために竹を割って削ったり、関係する資料を集めたりしていたから、これを年賀のデザインにしようとは考えていた。

「イメージの博物誌」というシリーズ本に「龍とドラゴン」という一冊があり、パラパラ見ているとチベットの版画が目を引いたので、凧の図柄に採用する。

龍を初めて描いた。様々な獣を合成した怪物。これが世界中の神話で活躍しているのだから、遥か昔の恐竜を細胞レベルで記憶しているのかもしれない。
和紙に木炭で下書きして墨で描く。寺院の天井に描かれた巨大な龍はどのようにレイアウトされ筆が運ばれたのか?
40cm四方の小さな紙面で悪戦苦闘。
これを撮影してフォトショップで修正加工、イラストレーターで印刷原稿に整える。この過程は慣れたもの、プリンタにハガキをセットしてGo! 
しかし動かない。以前からおかしかったが対応策をネットで検索しながら何度試みても「用紙が送られていません」という表示で止まる。
プリントサービスを使うか、新しいプリンターを買うか、手描きで乗り切るか。
この手のトラブルはセンサー関係の原因が多い。試しに指で押し込んでみる。紙を送り出す歯車が動いて印刷がはじまった。
2枚ほど失敗したが指で押さえる加減がつかめてからは順調に印刷が進む。ただし指を入れて用紙を押さえ続けていなければならない。

修理に出せばプリンター2台分以上の料金を取られる。だいたい交換インクと本体の価格が同じという奇妙な代物だ。こういうものを使って年賀を出すことを考え直すべきだろう。

午後はS大テニス、本年最終の練習日でなかなかに快調。この一年で成長進化した唯一のことかな。