卒業生に会う

画家として第一線で活躍している30年前の卒業生、益村千鶴さんが、昨年に続き特別講師として母校に呼ばれた。

ずっと彼女を見守ってきた俺なので聴講をお願いして参加した。

今回は講義だけでなく、大学の展示スペースを使って陳列と額装なども実演。

完成度の高い作品制作と同等の、展示への細やかな配慮や強いこだわりに感心させられた。

講演後、街に出て昼食。聴講されていた県立美術館の学芸員Sさんも同席。

5年前のジブリ展で息子が世話になっているので「寛太さんのお父さん」と紹介される。いろんな所で何度もこういう紹介をされた。ま、仕方ない。

ピッツアを食べながら3時間以上も雑談。有り難いことである。

騒がしい店で話の3割ほどは聞き取れなかったけれど、エネルギーは伝わった。

今日の講義の出来を尋ねられてそういう返答をする。

講義内容を覚えている人はほとんどいないけど、発散されるパワーは伝わって人を動かすものだと。

バイクを駐めておいたので大学に戻る。梅雨が明けて空が高い。

洋画コースの非常勤講師をしている45年前の卒業生Tさんとバッタリ。

近況などいろいろと雑談。すごいな、今日は。ふたりも卒業生と。

俺は楽しく生きてるよ、とエネルギッシュに、いつも話せるようでありたいね。

 

夜、長野の4歳児からビデオ通話があり、延々と日本の特急列車について解説される。

近所の孫は岡山から普通列車で帰ってきて駅名を全部覚えていたし、彼らの記憶力はすごい。(俺も広島から福山までは全部覚えているけど)

こうなったら忘却力で、あるいは50年前の古いデータで対抗するしかないな。