廃園の午後

打ち捨てられた庭の片隅で、弱い日差しの下、なに思うでもなくぼんやりと座っている。そんな時間に憧れている。

テニスで汗を流した後、天候が安定して来たので久々に近所の散歩コースに出かけて、藤やアザミなどをスケッチした場所は、農家の裏庭をはずれた、まさに廃園というべき空間だ。

一山越せばこんな所に住むこともできる。でも三日と持たないだろうな。

毎月の三日間だったらそんな午後を過ごすのも悪くないと思う。

そんな人間がこの家に30年も住んでいるのだから、いい加減なものだけど、気まぐれ暮らしに対応できる最低限が備わっていたということか。

石積みの間から伸びた樹が焚火の炎で焦げていた。

写真に撮ればこんな場所。

収納バッグで固めた電動自転車とスーパーカブが広島の足になっている。

京都で使っている自転車は指二本で持ち上がる。地形に大差あり。

いろいろあってどれも良い。(相田みつお、か?)

まあ、ともかく楽しい一日だった。