1977 Pyramid 120x200cm 紙にインク
広島に引っ越して来て、最初の家はスーパー裏手の10軒長屋だった。記憶では狭い2階の部屋で描いたはずだが、このサイズの絵を出し入れできたとは思えない。職場に出入りしていた画材店で働きながら現代美術を制作していたMさんに声をかけられて、北九州絵画ビエンナーレに出品した。(この頃に知り合った同年代の美術家はみんな死んじゃったな。)
太田川上流にあった砂利採取場の光景がモチーフだった。クフ王のピラミッドと同じ52度の傾斜にしている。
最近、池田学という作家が緻密なペン画を発表していて、興味津々なのだがまだ実作にお目にかかっていない。インクとペンの組み合わせが好きなのは小学校3年のガラスペンが原点だろう。
いつもこの絵を見るといろいろ考えてしまうなあ。
台風がらみで多彩な空が見られた。
今日は朝からCT検査。あっという間に終わったけど、また病院に来てる。
思い返せば入院ばかりしていた。先ほどのピラミッドを描いた翌年も長男の誕生を前にして胃病で入院していたし、あれから数えられないくらい病院の世話になっている。
おれが単発的な制作ばかりで持続や深化に縁が無いのも虚弱な体質が原因かもしれない。ここまで生きて好き勝手をやれたのは相当な強運だね。