新幹線の割引切符は新大阪までなので、京都には在来線で着く。

京都の手前で減速した車窓から梅小路公園の梅が見えた。午後、ケアマネさんとの話や看護師さんのチェックと足湯が終わった後、公園へ。

家から5分ほどで着く。まだ開園して30年にもならないが、すっかりずっと昔からこうでしたと言う落ち着きが出てきている。

荒涼とした貨物駅の時代を知る我々はいつも違和感を抱きつつ楽しんでいる。

平安時代では平家の拠点だったのだから、時代の変化は大きい。

「外を回ろうか?」と声をかけると即座に支度をする。着替えて、財布と携帯を持ちいそいそと準備をしている姿を見ると元気だなと思う。

これが風呂には入るときは「なんかすごくしんどいさかいに、また次の時に」と逃げ口上になるのが面白い。

翌日も暖かかったから雨が降る前に、本願寺あたりを散歩した。

この伝道院は伊東忠太が設計した奇抜な建築で正面奥は西本願寺だ。ちなみにこの道は正面通りというが、秀吉の作った方広寺の正面だったから名付けられている。

その昔、この辺りは東市というマーケットだったという。実家の住所は「下魚棚通り猪熊東入る」だからそんな感じもあるが、猪熊の名前は食材ではない。

何処へ行っても歴史が絡んでいて面白い。

興正寺から見た本願寺。この光景がフォトジェニックなだけに正面のトイレが邪魔。

景観への配慮がなかったのか?

自転車で北野天満宮に行って梅を見た。

なるほど、背景だな。ビジュアル面だけでなく歴史も含めて。

そして、そのまま描けば絵になるような仕立て。

数量では圧倒する梅林が全国にはあるだろうけど、やはり北野の梅は説得力がある。