書店の本棚から美術の大型本が消え去っている。前回に書いたような変化がその理由のひとつだろう。
でも、これまでに蓄積された遺産、様々な美術全集に収められた大量の画像が、継承され活かされているか?こと日本美術に関しては否である。
西欧に比べると日本はコピーを警戒しているのか、電子化されても低解像度なので、大画面での鑑賞に耐えない。
電子化された美術書籍のほとんどはマンガだ。障壁画や仏像を見たくなってもウェブではまともな画像は見当たらない。
これはかなりシリアスな問題だぞ。
書店の本棚には印象派の画集がずらりと並んでいるのが当たり前だったから、大きな空白ができているように感じる。その一方で個人の作品集が増えてきた。
ネットで評判なのだろうか、名前を知らない作家ばかりだ。初めから本にすることが目的で描かれた絵も多い。
昔からブックアートという形はあった。
「ベリー公の時祷書 」などはその典型だ。
平治物語絵巻なども
我が家の本棚にもいろいろあるな。
本棚に本を並べて背表紙を眺める。これは今までのところ最も優れた整理と保存の方法だ。そして今ほど本を気軽に作れる時代は無かった。
ううむ、何か作りたくなってきたぞ。
雨の日はこうしていろんなことを考えられる。いいものだ。