暇人になって丸2年になろうとしているが「暇だな」と感じたことは無い。
広い座敷にゴロリとして庭を眺め、「ウグイスが鳴き始めましたね」という家人の声に「ううむ・・」と茶を口にする恰幅の良い男。
そんな暇のイメージとは程遠い俺の日常だ。貧しい。
それでも夢を絵に描いたり、弾けるはずのないピアノ曲を練習したり、独りよがりのブログを続けているのだから十分に暇なのだろう。
昔を思い出すことが多くなったのも暇ならではのことだ。
先日もタバコを吸っている人を見て、紫煙の中に暮らしていた40年前を振り返っていた。敗戦による激変とは比較にならないが、価値がくるっと反転することがある。
この先、それが起こるとしたらどんなことだろう？
誰もが当たり前、当然と考えていて疑うこともないこと。
自分の家を持つことやスーパーへ車で行って買い物をすること。学校に通って勉強すること。スマホで連絡を取り合うこと・・・・
描き進めるとキャンバスの余白が少なくなり、窮屈になってくる。
丸印の中にあるカード大のスケッチは5分程度で描いた。
パズルやスポーツ競技でも中盤以降は苦しくなるものだから、絵でも頑張らないといけないのかな？スカッと抜けて風通しのいいところで止めたっていいじゃないか。
色が響くワクワク楽しい気分を自分に言い聞かせて。
