京都で動く

京都に来てから酷暑で何処にも行かず。こんな事は珍しい。体力が落ちているのかも、年相応に。
しかし、朝夕涼しくなってきた16日、意を決して出かける。
5年ほど前から「めんどくさい」気分が増大していて俺のように自分の中から噴出するのではなくて、出会いと反応で作り出してきた人間には致命的なマイナスだ。それに自転車もチューブ交換したのだから走らずしては戻れない。
嵐山を考えたが途中の殺風景と日影の少なさから却下。夕食のおかずを目当てに出町柳を目指す。
お決まりの新町通りから外れて烏丸を北上。佛光寺の手前で因幡堂の石碑。全く知らなかったが立派なお堂に参拝祈願の人が絶えない。蛸薬師や革堂に並ぶとの事だ。
そこから東洞院を上がって赤煉瓦建築が並ぶ三条を東へ。左折して寺町に入ったところに矢田地蔵。いつも通り過ぎているが引き返して覗いてみる。俺はもう暇人なのだから。

前面に火炎模様が広がるユニークな絵馬。六道珍皇寺とシンクロしている鐘。小さなお堂だが面白い。
すぐ隣の天性寺も初めて山門をくぐると、田舎町の廃寺の風情。

目的の買い物を済ませた後、御所に新しくできた展示施設を見学し復元された庭園を歩く。国は桁外れの金を持っている。

丸太町通りの画廊ウィンドウにワイルドな絵肌で描かれた骸骨を見て中へ。向こう見ずな若者かと思ったら作者は80歳のご老人。こういう表現を継続されていることには敬服するが、周囲の方や経済は大丈夫なんだろうか?お暇そうだったから画廊の方も交えてゆっくり話す。

いつもの所でこれだけの新奇に出会える。やはり京都はいいなあ、転居するかな。