さてバンコク

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今回は格安ツアーであるが現地集合なのでバンコクに着くまではチェックイン、旅券審査、全部自分でしなければならない。何人ぐらいになるのかも、さっぱりわからない。4泊して12回の食事が付いて49800円!信じられない。片道の航空運賃よりも安い。どうなっているのだろうか?
ツアーのメンバーは関西人ばかり。小学生のいる家族2組。中高年夫婦4組(我々を含めて)。母親と娘。そして女子大生ペア2組。時間もプライバシーも守る良識的な人ばかりで在り難い。
オプションは高く、これは現地ガイドの利ザヤになってるみたいだ。
自分で手配すれば半額以下になるが、ただしトラブルが生じることも覚悟しなければならない。
互いに下手な英語で交渉するから誤解だらけ。時には嫌な思いもするが、これも経験だ。

8000円プラスすればグレードを上げたリゾートホテルに泊まれるのだが、市内中心部からさらに離れるので俺にはメリットがない。観光スポットよりも、なんでもないそこら辺を見たい。そのほうが後々まで印象に残る。
安いほうでもそこそこのホテルだ。難波のホテルの4部屋分はある。10階の部屋からは迷路のような小路が見え,その鳥瞰イメージを頼りに滞在中は毎朝近所を歩いて回った。

夜明けの6時頃から店の準備が始まって車・バスが渋滞し始め7時には通勤・通学に坊さんの托鉢も加わって大変にぎやかになる。
農村部が急に都市化したという経緯が推測できるような道路の付き方。安佐南区の西原と同じだ。
ただし道幅はもっともっと狭い。人がすれ違えないようなところをバイクが走りこんでくる。
火事が起こったらどうするのだろう?バイクに消化器を積んでいるのか。

そんな迷路・小路を子供たちが通学してくる。バイクや自転車で送迎している親も多い。
だぶだぶの制服を着た子供たちがこじんまりした学校の校庭で体育座りをしたり、前の人の肩にまっすぐ手を伸ばす整列をやっていたり。
路地の奥には墓地も在って、大通りの喧騒が嘘のような木陰に老人が座って憩っている。あちこちの小枝に鳥籠が下げられてあり、コロコロという鳴き声が快い。
婆さんが話しかけてくる。「あんたら夫婦か、年はいくつや?」みたいなことだろう。
「長生きしてや、おばあちゃん」
托鉢の坊さんには商売人や警官まで喜捨を行い、排気ガスや騒音を背景に靴を脱いで膝まづき、お経を頂いている。過剰に資金が宗教に流れているようにも思える。

ドブ臭い密集住宅は懐かしい。実際に京都駅の周辺にはこういう「スラム」があった。
牛の頭をドラム缶で煮ている光景を記憶しているし、高校の時には牛乳配達の担当がこんな地域だった。
自分の家もさほど変わらないほどボロボロだったし、失われた故郷に戻ったようでもある。