雨の閏日

冷たい雨。

Kさんが個展を開いているので市内のギャラリーへ。

川岸のセンダンの実が美しい。この写真では伝わらないけど。

「おおっ!」と驚かせられたインスタレーション

カラフルなクリップがブラ下がっている。

ダンボールにパステル。徹底的なチープ路線に共感。

 

この後、駅前のジュンク堂書店へ。久々の本屋。

一番驚いたのがこの書棚。俺も就職する学生の推薦書を書く時に難儀した。

「ちょっと的外れな所もありますけど、まあ、いい人ですから雇ってあげてください」と書いてもいいのだけど、儀礼的なものでもあるので何か参考になるものはないかと探したりして、30分以上もかかっていた。

それをクラス全員に書くのだから大変だ。それに親が読むから下手な事は書けない。

中を読むと誤解や不愉快を避けるアドバイスが満載されていて、これは重宝するだろう。しかし困ったもんだな。こういう書類作成に追われて残業で消耗すると子供達との関わりが少なくなる。

図書館の本棚では見られないものが本屋にはたくさんある。

楽譜を眺めていたらジャズピアノの教則本が多い。関心があるから眼が行くのかもしれないけど、モダンジャズ興隆期の若者は今70歳から80歳代だ。需要はあるだろう。

しかし、音楽についてこんなに書くことがあるのか?

作品を感じ取れば十分で、作者を調べたり分析しても仕方ないと思うが、好奇心が向くのだからそれも仕方ないのだろう。

それでも、マイルスデイビスジュリエット・グレコの悲恋や、ブラームス、クララ、シューマンの関係などには興味をそそられる。

この棚の下に「ボリス・ヴィアンシャンソン歌集」という辞書のように分厚い本があり、ぎっしりと詩が詰まっている。

40歳にならずに死んだけど、すごくたくさんの作品を残している。迸るままに書きなぐったのだろうけど。

懐かしくなってすぐに図書館でボリス・ヴィアンを予約する。

こんなにフラフラとしていていいのだろうか?もうすぐに一日多かった二月も終わる。