桜が終わりツツジの季節になっている。
一年が過ぎた。
振り返ると平穏無事な一年ではなかった。初夏まではコロナの蔓延、緊急事態宣言で大人しく地域で過ごしていたけど、初めての体験も多くて閉塞感はなかった。
秋以降はオブスクラの準備やMINIMUMの復刻、京都への帰省、身内の不幸などせわしく過ぎた。
これからだな。退職後の暮らしが形になるのは。
食器棚の棚板が不安定になって、幾つも陶器が割れた。
レストアを趣味とする俺は女房の反対に屈せず、修復を楽しむ。
瞬間接着剤とモデリングペーストはいつもの素材だが、今回は絵付けの再現にカラーインクを使い、良い結果が得られた。
食器棚は側板が歪んで、棚板を受けるダボとの重なりが僅かになっていた。幾つかの対策を考え、最も堅実な策として、代替のボルトでダボを延長した。
30年使っているが、家具がこれぐらいで痛んでは困る。100年以上の耐久性は欲しい。
こうやって日々のトラブルを繕いながら暮らしていくのが老後なのかも。