通院日

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夜明け前、赤から青へと見事な階調を背景に、月と星が輝いていた。

これは自転車で決まりだな、と今日の病院行き手段を選んだ。

先週と同じく7時に出て同じルートを走ると、この前も居たなという通勤通学の人たちを再見する。こうして日常生活が繰り返されているのは幸福なことだ。

何十年もこのルートを通勤しているから、その中には10年以上も擦れ違い続けた人もいる。しばらく見なかった人が再び現れたとき、杖をついて片足を懸命に運びつつリハビリに励んでいて、長い時間をかけながら次第に回復していく姿も記憶にある。

視点を変えれば、俺もこの風景の1部を作っていると言える。他の人の人生ドラマの中で、俺はどんな脇役を演じているのだろう。

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 公園でのランチも日陰のベンチでは肌寒くなってきた。

今日も採血失敗。文句を言うよりも看護師が気の毒になる。掛かり付けの医院では失敗ゼロなので、やはり経験なのだろうな。若い人を育てていると思うことにする。

荒俣宏の「アラマ美術誌」を持って行ったのだが、これがすごく面白い。アカデミックじゃないから言えるのだろうけど、こういう飛躍がなければ勉強していても全然面白くないだろうに。さすがに博学で名高い荒俣、久々にビリビリさせられている。

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往復の32km、ほとんどが快い風景の中をゆったりと走れる。

薬はプラシボかもしれないが快適なサイクリングだけでも、かなり健康になっているのではないかな。良い音楽もじっくり聞けて最高でした。