2005 「COLLAPSE」 432x356mm 印画紙
原爆投下60年に向けた展示「ARTOM」での出品作。
現在の広島にもう一度降りかかった災厄。
動画はこちら
動画の1シーンを取り出してフォトショップでコピペとカットを繰り返す。ジェットプリントで印刷し、それに水や埃をぶっかけたり引っ掻いたりして撮影。コンピュータ上で合成して、その画面をフィルムカメラで撮影して印画紙に焼き付けた。
この6年後に大震災が起こってこの光景は現実となるのだが、以前から夢の中で破壊や混乱を見ていた。描写も憚られるほど凄惨なシーンもあった。
平和で静かに生きてきたから、前世の記憶でも在るのだろうか?とも思う。
カオス=混沌は創造の原点だ。
古今東西、天国を描いた名作は無い。混沌の中で人間の想像力は拡がる。
この3日間、空が美しい。巣ごもりが続くので夕暮れの1時間ほど、近隣を自転車で走る。風景は年々荒んでいくけど、空は(まだ)太古のまま。千年は持続できる堅固な人工物が、この地に欲しい。でないと、心も荒んでいきそうだ。