近江鉄道

以前から興味があった路線だから、タダより高いものはないと警戒しつつ、人出が少なそうな草津線貴生川駅へ。しかし30分前なのにホームはいっぱい。引き返そうと思ったが、当たり前って感じで幼児も並んでいる。

そうか都市圏ではこれが常識なのだ。

始発駅から超満員の車内に途中駅からまた人が入り込んでくる。赤子は泣き続け老人は呻く。もう車内は地獄。笑うしかない。

インドの鉄道みたいだなという声も聞こえる。幸い中ほどに立てたから窓の外を眺められた。並行する307号線をサイクリストが気持ち良さそうに走っている。滋賀県を自転車で回りたいと前々から思っていたができるだろうか?

八日市で下車。 これから先は彦根まで新幹線に並行して走るのであまり変化のある風景は期待できない。それにこの混雑では戻ってくることも難しいだろう。

裏通りに入ると昔栄えていた歓楽街の残り香に触れることができる。 どうしてこんな田園地帯の真ん中に歓楽街が成立したのか知りたい。

駅の周りは鉄道に乗ろうとする人が長蛇の列を作っていたので近江八幡へ行くことは諦めてバスで能登川に向かう。 同じような選択をした人でバスもいっぱいだったが結局は一番滋賀の風景を楽しむことができた。

予定よりもずいぶん早く帰宅したので庭のキンモクセイを剪定する。

その枝を何本か包んで東福寺へ墓参りに。白人青年から道を尋ねられる。渡航制限解除の効果は早くも現れている。

太鼓と読経の音が聞こえてきた。

ありがたいことである。

帰り道は下りなので家まで15分。 途中芸大の新校舎建築が進んでいた。来年には移転するという。こんなに近いのだからもう一度入学してやろうかな。