物語の作り方

アニフェスでひとつだけ見た講演会のテーマは物語だった。
ストーリー作りで悩む学生が多いから、これは聞いておかねば。
講師はイザベル・ファベというスイス人の美女。
家庭ではフランス語、学校ではドイツ語だったので、学校であった面白い出来事を家で話しても通じなくて困ったということを見事な英語で話す。
その体験が非言語的な表現につながったという。
彼女の作品は食物連鎖、親、子、孫へと世代を超える循環、泥棒と警察といった平凡で分かりやすいテーマを軽妙に捻って作られている。
難解で突拍子もないストーリーが多い中では安心してみられる。稚拙なビジュアルも効果的だ。
ミッキーやベティちゃん、トムとジェリーなどアニメーションの王道はこの路線だ。

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講演はほとんど自作の解説だったから、あとで物語を調べてみた。
そこで「バタフライ効果」という言葉を知り、「風が吹いたら桶屋が儲かる」で語られる因果に興味を持った。
眼を患う人が増えることが三味線につながり猫が減る。
人間が70億人を超え、人と物の移動が地球規模になっている今、こういう無茶な連想にリアリティが出てくる。