筆を選ぶ

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実に久しぶりに画材店を訪れて筆を買った。
リセーブルと呼ばれるナイロン系の素材を使ったものばかり。
本物のセーブルだと一本しか買えないぐらいに価格差は大きい。
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試し描きしてみたら、とてもいい感じ。腰が強く先端も乱れない。「模造品だな」とは感じなくなっている。進歩したのだな。でも価格は変わらない。
画材の価格はこの数十年変化していないのではないか?

しかしですね、筆に貼られた価格のシール、剥がすとベトベトが残って取れない。嫌な感じ。
この筆の値札を見ると芸大の同級生Hくんを思い出す。
すごくこのシールを嫌っていた。
こだわりの強い人間だったが大学の職を捨ててオーストラリアで「何でも修理屋」をやっている。
俺も似たようなもんだがね。

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画材店に寄る前に県立美術館でK高校の卒業展を見た。
美術コースは10名と少ないが、一人4点以上出品していて、どれも個性的で、描く作る楽しさが溢れ出ている。さすがに18歳だ。
好きなように描くんだ、という元気がいい。(先生も理解があるね)
公募団体展にはこの清新な息吹がない。
他人事ではなくて先日の我が短大卒制展も活気が乏しかった。
硬直ということでは同様の病弊。
色々理由は考えられるけど
半分は教員の責任だろうな。