混雑を想定して予定していたルートを逆向きに変更したが、平等院は既に観光客で一杯だった。
学生引率時にサボって昼寝などしていた藤棚が花盛り。周囲はカメラの列。
女房殿が久しく来ていないというので、まずはここ平等院からスタート。
いつ来ても何度見ても飽きないのは、さすがです。
塔の島から対岸を見る。喜撰山ダムからの放流水か、
平等院とほぼ同時期の建立で、方形と菱形の格子が美しい。
源融の別荘がこの辺りにあったそうだ。温暖なリゾートっていう感じだったのかもしれない。
ここからは京阪電車が近く、以前から機会を探っていた日野薬師、法界寺を目指す。
六地蔵駅からのバス便はとても少なくて、法事帰りのような年配男性に尋ねたら、由来から歴史まで丁寧に詳細に対応してくれた。どこかで校長先生をしていたに違いないと勝手に想像する。
新興住宅地の中に取り残されたような地域にひっそりと在る法界寺は、訪れる人も少なく、今どき珍しい崩壊寸前のボロさで、古寺巡礼が書かれた当時を偲ばせる。昔はどこもこれぐらいに荒れ果てていたものだが。
もっぱら親鸞上人が生育した土地としてアピールしているようだが、ずばり古寺で押すべきだろうな。
この地で方丈記が書かれている。
日野富子とか漬け物の日野菜とかでも知られる所、醍醐も近い。
この日に訪れた神社仏閣はほぼ同時期、11世紀に建立されている。
末法と言われた当時、京都南西部に極楽を連想させる何かがあったのだろう。