眺めのいい部屋

自室の机の前から幾つもの団地、1000m近い峻峰などが眺望できる。
昼間は鳥や虫の鳴き声だけの静けさだから、楽器の練習や居眠りには最適だ。
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ここに住んで25年。この風景を見る度に、自分がどうしてここに居るのかというストレンジャーの気分はまだ続いている。
京都という特殊な街から来たことが理由かと思っていたが、この50年で、全国に作られたニュータウンの住人は、こんな根無し草の浮遊感に戸惑っているのかもしれない。
マイホームを求めて移り住んだ世代が、一種の荒れ地、団地で老年を迎える。

京都の母親は90歳になって直近の記憶が弱くなっている。
毎日電話で話しても、持続や重なりを意識していないようなので、先週から絵はがきを書いて送っている。この画像が3通目で、最初は玄関の花。次はピアノで遊ぶ孫と自分。
このアイデアは卒業生のTさんからで、彼女は毎日、母に絵を描いて送っているという。
それを知って、これなら葉書というモノで時間の経過を意識できるのじゃないかなと期待した。
効果を確かめる前に、俺が一番苦手な「繰り返し」が続けられるかどうか。
それが問題です。