3月1日 病室からハンズへ

賑やかな隣人が別室に移って一転部屋が静かになり、昨夜は熟睡できた。
結構なことであるが少し寂しくもある。
あのオッサンは来週退院すると息巻いてたが当分は出られないのだろう。絶対出られないだろうという人も少なくない。この内科病棟は血液関係を患っている人が多いようだ。日赤は地域の拠点だからな。

幸い俺の治療は順調なようだ。
インターフェロンは必ずインフルエンザ症状を起こすので、点滴前に解熱剤を使う。この前、使用を間違ったらてきめんに悪寒、関節痛、発熱が起こった。
これらがピタリと抑えられるのだから化学の中和みたいなものだろうか。

昨日、外出許可が出たので午後、街中へ散歩に出た。
早足で20分歩けば八丁堀だ。まっすぐハンズの文具へ行き、若い女の子が選ぶような色と柄のノートと次年度の手帳を買う。
スケッチブックのコーナーも物色したが、ここに並ぶ商品は30年前と変わっていない。しかもそれが安定感になっていない。まだ変わらずこんなものしか作られていないのか、という元気の無さを感じてしまう。この先、どうなっていくのだろうか?昔々スケッチブックというものがありました。なんてね。
並木通りをまっすぐ早足であるいていると、このままテニスコートに行ってプレーできそうに思える。

病院に戻り、さっとパジャマに着換えてベッドに横たわる。
早くも適応してるぞ。というか俺の姿は病棟に溶け込んで違和感が無い。壮年の働き盛りが入院してるというのでなくて、終わってるジイサンのひとりか?
爺さんであることは確かで、連日のように送られてくる孫の映像をニマニマと眺めてます。
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まだひとつにならないのに、立って歩いて、お辞儀して、読書してる。超元気、頼もしいね。