渋い風景に赤が似合う。ロンドンみたいじゃないかとバッグからカメラを出そうとしたら、コカコーラの赤いトラックが通り過ぎた。
この画面の右側にそれが写っていたら・・・・残念。
こういうことは始終あって、その度にブレッソンという写真家を思う。
彼の決定的瞬間に憧れて、高価なライカに35mmレンズを選んだ人がどれだけいたことか。
それにしても卓越した構成力。映画撮影のように人為的に配置しても、あのようには撮れない。
それが決定的瞬間と並立する。しかもパリを拠点に激動の世界を回った。
一つの写真から長い物語が紡ぎ出される。
今こうしている時も自分にとっては決定的瞬間なのだろうし、集中力があれば何かを見つけ出せるのかもしれない。