遺跡と猫

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フィレンツェ中心部からバスで20分ほど走った丘の上にローマ時代の小さな野外劇場と温泉の遺跡がある。フェーゾレというその地域はルネサンス期から富裕層の別荘になっていた。
暖かな好天の午後、その遺跡で遠くの山並みやオリーブの木々を眺めていると、向こうからきれいな猫が近づいてきた。
女房がおいでおいでと手招きすると近くに寄ってきてすりついてくる。家に残してきた愛猫を思い出しながら、抱きしめたり喉を撫でたり転がしたり。
遺跡をめぐる間、先導したり併走したり、近寄ったり離れたりとついてくる。毛並みの良い美人猫だから近くのお家で飼われているのだろう。
旅の半ばで少しくたびれていたけど、これですっかりリフレッシュ。
フェーゾレ猫と名づけて思い出に刻む。

数日後に訪れたローマでは駅前の「ディオクレティアヌスの浴場跡」という物凄そうな名前の遺跡は、足を踏み入れたとたんに猫の小便が臭って、次に何匹もの猫が飛び出してきて走り回り、人間は遠慮してくださいみたいな雰囲気だった。
市内のど真ん中にある100m四方ばかりのローマ遺跡「アレア・サクラ」でも2mほど落ち込んだ遺跡の中が猫天国という状態で、どの猫も毛並みがよく目やにもなく、固いパンの皮などには見向きもしない。
コロッセオも猫だらけということだったので帰国してからWebで「ローマ 遺跡 猫」で検索したら、最初にヒットしたのがhttp://www.1000baci.net/romako/gatti/romancat.htm
なんと300匹が飼われている!