オゴオゴ ニュピ バリ

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さて前回の続きでニュピですが
旧暦の正月に当たるそうで、この日は何もしてはいけない。食事も電気も火も外出も禁止。違反すると近所の清掃、罰金、米10kgなどのペナルティが科される。この話はビーチの監視をしている兄さんから聞いた。
外国人でも例外でなくホテルに缶詰になるし、遊泳もできない。空港も閉まる。
その前夜祭がオゴオゴ祭りで、各町内で祭礼があり、子供たちが張りぼての悪霊人形オゴオゴを作ってパレードをする。これが島中で繰り広げられるから車は走れなくなる。我々も遠くに出るのはやめて近辺の町を歩いて見て廻った。
小学生が作る等身大のものから、高校生ぐらいの年代が作る3,4mほどのものまで各種いろいろに悪霊が工夫されている。これが聖人だったら均質なものしか作れないだろうが「悪」というのは実にクリエイティブなものである。なかには発電機を組み込んで4隅にハロゲンライトを、本体にはLEDをつけているのもある。かなりの大人も絡んでいるようだ。
数百メートルごとにある大きな集会所で制作されていて、ガンガンと音楽をかけながら若者が群れている。
この光景は昔の地蔵盆を思い出させる。路上で大きな行灯を作り、集会所では尼さんの読経に合わせて子供たちが輪になって大きな数珠を廻した。
道路に車が走り、子供たちも少なくなって実家の周囲ではその行事も消えてしまった。

バリは民家と寺院の区別がつけにくい。かなり大きな寺院建築が敷地内に設けられていたりする。寺院は半パンなどの肌を露出した服装では入れない。ちょっと疎外感を味わっていたのだが、ちょうど祭りにあわせてホテルが体験会を開き、民族衣装を着せてくれたので、そのままの格好で再び夜の町に出て行った。
昼間にはワイワイとオゴオゴを作っていた子供たちが白や黒の真新しいTシャツに鉢巻をしてはしゃいでいる。我々の珍奇な民族衣装姿は住民の皆様の笑いを誘ってあちこちから声をかけてもらえる。
もともと日本人はとても好感を持って迎えられているのだが、倍増する待遇でもちろん寺院でも大歓迎される。祭りの多いバリだが最大の行事を体験できてとても幸運だった。