Blues

春、そして、また雨だ。
花粉が少なくて幸いだけど。
近頃は家に籠もりがちになっていて、もっぱらハーモニカに熱中。
あのフォーク歌手が使うワイヤーのハモニカ・ホルダーにセットして、ギターと一緒に吹いている。
もちろんフォークなんかじゃなくって、ブルース。
何事も他人と一緒にやるのが苦手な俺には、こういう一人二役が向いているみたい。
本場のカサカサに乾いた憂鬱さはとても出せないけど、ブルースは一番ぴったりくる音楽。
バッハでもベートーベンでもなく、Jポップでも能楽でもなく。

ブルースを聴くと何となく線路際の風景が思い浮かぶ。
子供の頃に遊んだというか、ほとんどの時間を過ごしていたのは駅の保線区だった。

寂れた町を巡ってブルースのような写真・映像を撮りたくなっている。

しかし今の日本は、ブルースと非ブルースの比率が7:3ぐらいになっているのじゃないか?
「新品、お洒落、清潔」が「時代遅れ、無頓着、ゴミ」に包囲されている。
これではフィルムが何本あっても足りないぞ。
ブルースだらけ。

それは世界の構図とも言えることだけどね。