恒例の花粉症でモアモア状態が続く中、新入生たちへのガイダンス、
オリエンテーションで1週間が過ぎた。
とても小さな大学なのに授業登録はコンピュータを使う。その仕組みや操作の説明に追われて肝心な授業内容の紹介がおろそかになる。だから学生は休み時間が多くなるような選択をしている。
俺は大学を出て40年になる。講義の内容は全く思い出せないけれど美術史演習は昨日のように覚えている。
勤務先の大学でも、担当教員が情熱をかけて、京都奈良の有名寺院だけでなく、訪れにくい
室生寺や
浄瑠璃寺など超一流の
仏教美術を訪ねる研修を開講している。千年前から在って千年後にも存在しているだろう古典作品が与えてくれる心の安らぎ、それを学生たちにも是非体験してほしいのだが、年々受講者が減っている。
それなりの理由があるのだが、内容が知られていないということも大きい。
知識のマーケットで、チラシ、ネット、個別訪問などを使っての販売合戦。そんな時代になってきているのかもしれない。