本を捨てる

女房の胃腸炎が1週間も続いていて、今日も医者に行ったが苦しそうだ。
孫もマイコプラズマ肺炎になったというし、気がかりなことが多い。
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職場のゴミ屋敷状態をいま改善中なので、その勢いで自分の部屋もと、手始めに本棚を整理した。
「この先、もう一度読むことがあるか」を選択の基準にすると、処分する本はかなりの量になった。
黄ばんだ紙に不鮮明でぎっしり詰まった細かな活字が、その内容はさておいても読む気を無くさせてしまう。(10歳年上の方がパソコンでしか読書できないと言われていた。久々に芥川の小説を開いてみると、確かにもうこれは読めない。青空文庫ですべて読めるから迷わず処分する。)

強風の続く午後だったが、澄んだ青空に流れる白雲を眺めていると、処分した中にあった「空と夢」を思い出した。いかにもフランス的な理論系のもので、最後まで丁寧に読んでいない。魅惑的な題名に知的スノビズムが揺さぶられたのだろう。
「砂時計の書」というのも題名買いでほとんど読んでいない。
真剣に読んでもきっと理解できない言語のゲーム。
これらは背表紙を見せて本棚に収まっているだけでよいオブジェなのだ。
これも本のあり方だし、これからの本の在り方ではないかな。