やっとこさ

いつも通りにリツキサンの点滴が済むと回復が始まる。これも抗ガン剤なのでそんな作用は無いと医師は言うが、俺にとっては浄化剤のようで、全身が洗い清められる気分だ。
天気も素晴らしく風も無い。
健全モードに切り替えて現世に戻ろうと山歩きに出掛けた。
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JR戸坂駅から5分の山際に修験道の行場とような岩場があり細い瀧が流れ落ちている。
三十数年前、この駅の近くに住んでいて、長男はここで生まれたので、この付近はよく散歩していた。
古くからの集落なので変化はごくわずかだ。いろんな思い出が甦る。女房は涙目だ。
昔のままが残っている有り難さ。
ここから松笠観音を目指す。階段の急坂が続き久々の運動に筋肉が驚いている。
標高差250mほどで巨木が茂る観音堂に到着。
ここは10年住んだ口田地区の祭りが1月に開かれていたこともあり何度も来ている懐かしい場所だ。

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口田方面への帰路で安佐南が一望できた。
20年前には平地を埋めているビル群はひとつも無く、田んぼが拡がっているだけだった。
右から二本目の木の後ろ、山並みの合間に今の住まいがあり、画面中央の山が普段登っている火山だ。
いつもとは反対方向からの視点が昔を思い出させる。
あんな遠くに行かずに「こちら側」に留まっていたかった。
まだ子供達が小さかった、我々にとって古き良き時代。俺の頭には黒々とした髪があり、女房の顔には皺ひとつ無かったあの頃。
ということで、記念撮影。春の桜以来かも。なんとか回復できそうです。
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