そよかぜ

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学内で教室の改装があってガラクタが放出されるときに、こういうものは美術科の堀尾に声をかけようと友人の教員が提案してくれた。
なるほど、そこは宝の山。
近代遺産と言うよりもっと新しくせいぜい30年前の、もう誰も買わない時代遅れの残す価値も無いゴミでしかないのだが、これが痺れるものばかり。
ノートパソコンよりも大きなただの電卓とか、マイクロカセットの録音機やら、騒音や温度の計測器などいろいろある中に混じって、「ビラム式微風計」という小さな木の箱があり、そこには直径15cmほどの円形のフレームにファンとメーターがついた金属製の美しい機器が納められていた。

ANEMO METER これがその名称。
あのアネモネです。ギリシャ神話に由来する「風の娘」
ふうっと息を吹きかけるとファンが回り、メーターの針が動く。
微風計という名前だけでもしびれる。

WEBで検索すると知られたメーカーらしい。
http://www.sanks.co.jp/products/wind/page03.html
このデジタル化された機器の姿を見るだけでも
何が失われたのか、瞬時に理解できる。
「詩人の心」
これじゃないかな。