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お向かいの経済大学で図書館会議があって、そのあとで施設の見学をさせていただいた。
よく知られていることだが、経済大学の図書館はとても立派で一般にも公開されている。
ありとあらゆる本が揃い、至れり尽くせりの設備が充実していて、ここまで快適にして良いのだろうかと思ってしまうぐらい。

隣の西本願寺の蝉時雨と大宮通りを走る市電の轟音に包まれ、照りつける西日の暑熱で呆然としながら過ごした夏の午後。
わずかな本しかなかったが、荘子を読んだ記憶がある。
そんなが昔がかえって懐かしくなった。

ところで、その一画にある希覯書(きこうしょ)室に所蔵されている本にはびっくりさせられた。
グーテンベルグの聖書初版本、コペルニクスの「天球の回転について」初版本からケプラーニュートン
印刷以前の羊皮紙、手彩色による時祷書の写本(素手で触らせてもらった)まで。
フィレンツェやロンドンのチャリングクロスの古本屋で探し回っても見つからないような豪華な、また貴重な書物がどっさりと収集されている。
それらをまとめた400ページ近いカタログ本までお土産に戴いて感謝感激の午後だった。

「もの」が持つ力、情報では太刀打ちできない重さと持続力。
久々に本が内蔵するパワー、オーラを実感。