思ったこと

大文字山の山頂付近ですれ違った老人が、頭に折り畳んだ銀色のシートを載せていて、その中に缶ビールなどが見えた。腰を落としながらゆっくりと歩いて行くのでバランスを取る鍛錬なのか?帰り道で休憩していた老人を再見したが、頭の上の荷物はそのままで座っていた。阿闍梨の被り物を想った。回峰行の気分なのだろうか。

中央市場に近い七条商店街は大半の店がシャッターを降ろしている。歩行者もほとんど無い。一軒の青果店で初老の夫婦が並んで立っていた。店を開けたばかりのようだが、客は1日に何人来るのだろう?代々の蓄えでウチは応えへん、みたいな強気も感じたから更に近づきにくい雰囲気だ。

母方のルーツはこの辺りの八百屋だったから、流れ次第ではこういう可能性もあったのかも。

小倉山の猿は子連れだったからヤバかった。こちらの所在を察知して守備体制に入るまで2秒とかからない。戦闘体制と言っても良いかもしれない。「やあ、みなさん、いいお天気ですね」と笑って歩み寄れる空気では無かった。辺りを見渡して身を守るもの、棒や石を探す。自動小銃を持っていたら安全装置を解除しただろう。見知らぬもの同士ではこういう事が起こる。