スッカラカン

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未練がましく捨てたものを再回収していたが、やっと、というか、いよいよ雑品回収が始まり、またたくまに廃棄されていった。

このガラクタもいろんな思い出、思い入れがある品々だ。災害で身辺の雑品を失った人たちを想ってみる。

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スッカラカンになった3号館

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安普請の規格品だったから、物が無くなれば唯の普通教室。

何十年もこの窓から変わりゆく風景を眺めていた男の感傷を託すものがない寂しさ。

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引っ越した2号館の研究室。1階で便利になったが、部屋を出るたびに見ていたこの眺望は無くて、病院のような廊下で閉塞する。

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でも部屋は秋の日差しで暖かく、インテリアはお洒落で落ち着くと女性方に評判だ。

掃き出し窓から出られるので図書館が近くなった。これは嬉しい。

来週からこの部屋で3号館の解体を見届けることになる。

騒音と振動に備えてシンセサイザーをセットした。音には音だ。

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最近は毎週2回、近所の孫、三人がやってくる。

あまりの無作法に手が出ることもあるが、翌日はケロッと忘れているのでホッとする。

でも本気で叱るのはとても大事なことだ。そういうホットな人間関係でしか伝えられないことは少なくない。

 

小春日和が続く。半年ぶりに孫No.1と火山に登った。

市街を一望できる岩場で体を伸ばして横たわり、帽子を透かしてみる空について言葉を交す。ちょうど60歳違いだが、体力、知力の差は急速に縮まっている。

こうやって次世代に継承していくのだろうけど、あと100年は生きたいな。

この日の収穫は山帰来の赤い実を二つ。孫はポケットいっぱいのドングリ。この子が1歳の時は口の中でドングリをいっぱいにしていたな。

俺は病気治療中だった。あれから7年になる。