一月ぶりというか毎月来ている。
蒸し暑い夏の終わりらしく、バリ島の午後みたいな空気が漂っている。あとから聞いた話では広い庭の手入れはかなりの重労働だそうだ。
ふらっと行って眺めるのは気楽なものだが、快適空間の背景にはそれなりの労苦が必要なのだな。
美しい田園風景を支えているのもそういう日々の勤め。
こちらの菜園は風車がいっぱいでカラカラコロコロとのどかな響き。
周囲を散策している間に食事の準備ができていた。
夏野菜のサラダ、トマトとクリームの冷たいスープ、イサキのバジルソース焼き、鯛のスープのリゾットと、僕の条件、体調に合わせて工夫されていて、ものすごくおいしい。
これに手作りパンとノンアルコールの白ワインが付くから、もうお腹いっぱいになってしまった。
誰でもこういう時は幸福感に包まれるし、実際にパワーも付くし、考え方もポジティブになる。
すごい威力だ。
映画でおいしい料理で人々が幸福になるなんて作り話だと思っていたが、あるんですね。
普段から女房がこまめにおいしく料理してくれるので、幸福感が日常になって気がつかなかったのだなあ。だから食事が食べにくいという経験は全くなかった。
恵まれた境遇で生きていますな。