大正8年

 

通勤はスポーツだったんだ。これがないと運動不足で頭がボオッとしてくる。

楽器の練習は体を使うけど、他は椅子に座ったままの姿勢だ。30分もせずに眠くなる。

これでは昨日の診察待ちと同じじゃないか。

3時前に陽光も差してきたので、最も近い荒谷山に。10日ぶりだ。

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今日も厳島が見える。そのような場所に展望台、鐘撞堂、御堂が置かれていて、広島の心が弥山に向いていたのだと分かる。

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この展望岩の無骨な灯籠は大正8年の建立だ。100年以上も前とは思えない。風当たり、日当たりが良い場所だから苔むすこともなかったのだろう。

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このお堂も大正8年だ。見下ろす風景はすごく変化したけれど、100年間にどのようなことが起こったのかと考えながら、かつ、ジャズを聴きながら降りた。

帰って調べて見ると、大正7年(1918年)から8年にかけてスペイン風邪が世界で流行している。また全国で米騒動が続いた。

第1次世界大戦での特需で好景気に沸いた余力で地元の有志が寄進したのかと想像したが、切実な祈願が込められていたのかもしれない。実際はどうだったのだろう?

それからの30年近くは戦争が続いて、ここの釣鐘も供出された。

ちょうど親父が生きた時代と重なるのでリアルに感じられる。

それにしても

現代でも理性を欠いた政府にブレーキをかけられないでいる。思っているほど改善はされていないのだ。

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バラを栽培している人が多いことを初めて意識した。意識したから見えてきたのか。