Dark

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成人の日といえば、いつも曇りか雨で薄ら寒く、二十歳の若者の未来を暗示しているようである。
キンキラの衣装でキャンキャンしている彼らも40年後には、冬空の下で崩壊する肉体に涙するのだ。見ておれ、愚かな若者よ。

突然に前歯が抜け落ち、俺は世界を激しく呪った。

根本的な治療を回避して適当に差し歯を補修していたから、もう限界だったのだろうが、実にうっとうしいものである。暗い朝にこんな出来事。
ということで
映画にでも行くことにする。しかしセンダックの「怪獣たちの・・・」は金曜からだし、一発派手な3Dでも話のネタに見てみるかと、絶対に見に行かないはずだった「アバター」を近所のシネコンで見る。
驚くほどの人出。まあ、こんな天気だし、歯が悪くなくても映画館に行くだろうけどちょっと席が取れるか心配になるほど。チケットの列で後ろに並んだオッサンの低脳なこと、隣の座席のオバハン二人の臆面も無い世間話など、上映前にさらに気分が落ち込む。
さすがに計算されつくしたキャメロンの作品だけあって、そのような人々も引き込んでおとなしくさせ、3時間近くも集中させる。たいしたものである。
成人式や学校の授業でおとなしくさせるには、コレぐらいの中身を提供するか、威圧するか、そのどちらかである。

遠近両用のメガネの上に3D用メガネを掛けるので煩わしいが、ほどほどの立体感で不自然さは感じさせない。派手にやると神経障害が多発するだろう。映像は初めから3次元CGだから奥行きの情報は持っている。偏光レンズを通すだけで簡単に立体化できるだろうと思っていたが、それほど簡単なものでないことが、WEBの情報でわかる。
ただ2Dで見ても受け取るものは変わらないだろう。
このリアルな映像は膨大な数字の羅列で作られている。昔の画家が絵具の混合で迫真的な描写をしたように、テクノロジーが創り出す別世界。
考えさせられます。