当然に俺は孫の守りとなりジイちゃんに徹する。
まだ2歳だが巨大な体躯の孫は筆圧も強い。紙の裏まで墨が通る。
低く掠れた声は関取みたい。息子も孫も俺に似たのは皆無。まあ、良いことだけど。
俺の帽子を被って音階練習に励む孫娘。この集中力にはいつも呆れる。
今、幼稚園で好きな男の子がいて恋心が燃え盛っているとか。この子に惚れられたら逃げられないぞ。
延々と兄貴と妹が話している間、二人の孫はいっぱい絵を描き音を鳴らして動き回る。
それに付き合って幸せな時を満喫。
翌日、再び西陣へ。土地に根付いてブランド化していない素敵な店がいくつも。
デザイナーが介入すると間違った方向に洗練されてしまう。心せねばいけないことですね。
前日、失念していた路地を訪ねる。子供の頃、何処にでもあった風景だ。
これは入り口からのショット。
奥から入り口を見る。
建築や陶芸の店が入っていて、頑張って風景を維持している。あまり暮らしやすくはないだろうけど、それに見合う何かが得られる空間だ。
そこから今出川に出たところに考古資料館があり無料なので見学。
俺は今、ジグソーパズルをタブレットで楽しんでいるのだが、陶器の復元は究極の3Dジグソーパズルだ。発掘からここまでやると充実感は相当なものだろう。
京都の周辺は何処を掘ってもこういうのが出てくるから、ほとんど黙殺されていると聞いている。
少し東に行くと白峯神宮という大きな神社があり、W杯関連のお供えが山積みになっている。
蹴鞠で知られた所らしくサッカーファンが全国から奉納しているみたい。
自分の町に戻ったという安心感に包まれる。
奥さんは昨年亡くなられて、あちこちで遺作展が開かれていた。
N先生は85歳になられたが今回も新作が数点。お元気で何より。血色も良く、この元気を大学に持ってきてもらいたくなる。
自転車で数分の所で広島の知人U氏が個展を開いていた。
大きな民家を改造した洒落たお菓子の店の奥に本格的なギャラリーができている。
病み上がりのUさんと並ぶと自分がとてもふっくら見える。
あの頃の緊張感、失っているな。
ということで、今回もまた小学生の絵日記風になってしまった。
たまに行くから欲張ってあちこち回ろうとするから、地元の人よりもたくさん見ている。
離れているメリットかな。