テニスの後、ツツジがあちこちで綺麗だというので、大きく遠回りして帰った。
太田川が蛇行する筒瀬のこの神社は、いま、工場の陰で見えなくなっているが、背後の立派な社叢がその位置を示している。
40年近く前にここで撮った写真をずっと飾っていたので、この近辺を通る度に立ち寄りたいと思っていた。
社殿に座ると昔ながらの落ち着いた光景が見える。雨上がりの新緑が美しく、とても静かだ。ここでお昼をゆっくりと食べる。
絵になる光景だ。
長年にわたって細やかに手入れされて来たところだから「絵」になる。
「手付かずの大自然」というものは、月世界のように人の営みと無縁だから、絵になるとか美醜の判断は通用しない。
だが、近年、手付かずの造形が増えてきて環境が抽象化、CG化している。
風景を見る喜びが失われたら・・・・等など考えながらのお弁当。
裏手の川岸には丸くなった石がいっぱいに広がっている。
このロケーションだ。石も堆積するはずだ。
あれから40年だ。歳も積もるはずだ。