18切符、5回目

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広島への帰路、上郡と三石の間、梨ケ原川沿いの堤防に延々と続く桜並木を見た。

山陽路で最も閑散とした所だけに人影は無く、静かな満開を迎えている。

何万人もの花見客が訪れる背割堤や蹴上、祇園を見てきた後で、人知れずあちこちに咲く桜を車窓から眺める。

桜にとって人からどのように見られるか、なんてどうでもいいことだろう。

でも、そのほとんどがソメイヨシノというクローンの桜。

えっ?という時点で一斉に枯渇する可能性もある。

これらの桜が植樹された頃、日本はこれからどんどん良くなると人々は楽観していたのだが・・・・・

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夕暮れが近づいた河内手前の渓谷。

あ!いいな、とカメラを取り出そうとしたら手遅れ。シャッターが押せたとしても見たようなイメージが捉えられていることは、まず無い。

この後、列車の進行が遅れ気味になり、広島直前で止まってしまった。

線路火災で先が詰まっているという。少し進んでは止まり、列車乗り換えが続いても乗客はとても冷静に対応していた。日頃から動物事故などで遅延の多発する路線だから慣れているのだろうか。

動いてさえいれば乗り物で飽きることはないが、窓の外は暗くなり、全く動かない車内の所在ないこと。f:id:mhorio:20220409223323p:plain

幸い描画セットを携帯していたので、作品の構想を練った。

列車は1時間遅れて広島に到着。この日は午前中、孫の守りを頼まれて、新生児の授乳やオムツ交換などしていて、午後からの出発になり、計8時間ほどJR構内、車内で過ごした。

座り続けると大腿部が痛くなる。これから先、こんな旅をいつまで続けられるか?

 

京の桜

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今朝はキャベツとソーセージのミルク煮、ベーコンエッグにトースト。毎回のメニュー、在庫管理に気を使う。女房が買い過ぎる理由がわかる。
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美術展を見ようと自転車で出かける。鴨川沿いに北上して白川から岡崎へ。すべてが桜の名所だ。写真美術館の展示を見て蹴上へ。f:id:mhorio:20220406224906j:plain
動物園からインクラインが子供時代の定番コースだった。
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急坂を登って九条山ヴィラへ。日仏会館のような所。広島の知人が関わる展覧会だ。
この後、四条の芸術センターで連携する展示も。f:id:mhorio:20220406230045j:plain
自宅近くでまだ4時前だったからスケツチ。石造なのに寺院の枡形を模した意匠を使っていたり、やはり描かないと気がつかない事が多い。
今日はたくさん桜を見た。これまでは新学期でドタバタしていたから機会が無かったのだ。京都にこれほど桜があるとは。
と言っても、そのごく一部を見たに過ぎないし、その気になればもう数日滞在して見尽くす事も出来よう。
でも、もう充分だ。
春の心はのどけからまし、と歌われた気分に少し触れたようだ。

稲荷

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快晴。JRで7分。鳥居の前で息子一家と待ち合わせる間にスケツチ。
女房も同行。ポットで持っていったコーヒーが好評だった。
参拝後、頂上目指し千本鳥居を登る。鳥居を数えていた孫は百本でギブアップ。1万本ぐらいあるらしい。金額はそれほど高くないが耐久性は低く、昭和時代のものは極めて少ない。
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全ルートを制覇。妖気漂う社が多く人気は当然、この状況でも観光客が絶えない。
上からは息子の住む長岡京が見え、空には飛行船が浮かんでいた。
小学校の遠足では市内電車に乗って何度も来ている。ここと清水寺が手近な自然だったのだ。手入れされて荒んでいない自然。
俺にとってはそれが自然だ。

母と

庭木が隣家の屋根を叩いていたので剪定。
母親も手伝ってくれる。
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日当たりが良くなった縁側で雑誌を読んでいると、60年前を思い出す。
地下に閉じ込められた話のマンガだった。
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快晴の午後、近隣の梅小路公園で花見。豆大福を食べる。母はよく歩ける。
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そのあと自転車で東福寺、墓参り。途中の鴨川も桜満開。背後のクレーンは建設中の新しい芸大。

身支度

京都行きの準備で一日が過ぎる。といっても冷蔵庫の生もの(握りこぶし程度の白菜)を処理しようとして、豚ミンチの解凍、赤唐辛子、生姜なども使ってエスカレートした料理から、明日のお弁当おにぎりも作ろうとさらに拡大したドタバタだ。

銀行での振込、若干の買い物、家内外の掃除など、主夫も忙しい。

これから洗濯もしなければ。

近所の桜ポイントまで早足の散歩。11年前、三男が連れて来た彼女をここに案内した。

その時身籠っていた孫が今10歳だ。そして昨日は7人目。

散歩の後、リュックに10日分の必要物をパッキング。最低限を心がけても25リッターがいっぱいになる。さらに大型のリュックもあるが、持って行きたくない。

何百万ものウクライナ難民は寒い中、わずかな荷物で国を離れている。どんな選択をしたのだろう?

卒業生のデザイナー、M女史から恒例のカレンダーが届く。その表に反戦のカードが添えられていた。国旗の意味が一目でわかる、それ以上に荒んだ戦場にしてはいけないという想いが伝わるビジュアルだ。