静かな休日

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隣の子どもたちが自転車やスケボーのタイヤに水をつけて、その痕跡で絵を描こうとしていた。
すぐに消え去るけど綺麗な曲線が快く伸びていく。
線はこうでなくっちゃいかんなあ。
20軒ばかり家が建って、ほとんどの家族に2人か3人の子どもがいて、近所はすごく賑やかになっている。職場でも次々に出産が続いて、産休対応で混乱気味だし、自分たちの孫も次々と生まれて、周辺だけで言えばbaby boomだ。
でも全国的に言えば出生率は低下して老齢化が進んでいる。
何事にもこういう偏りが多く、強くなっていて「普通はこうですよね」と言えなくなってきた。
不妊治療は重苦しいものだと聞いているから、子どもに恵まれない人にはこんな環境は酷かもしれない。

お昼前には子どもたちが親に連れられて街や親戚のところに出かけて行ったのだろう、「しーん」という音が聞こえるほど静かになった。
テレビからは高速道路の渋滞や「大きなバッグを持って新幹線から降り立った家族連れは・・・」という常套句のニュースが流れていて、マスコミがこぞって何処へも行かず家でじっとしているのが後ろめたくなる雰囲気を作っている。

食後の腹ごなしに山中を20kmほど電動自転車で走った。
急勾配の連続だが汗もかかない。歩くよりも楽チン。そして静か。
どこも人の気配がなく静まり返っている。ゴーストタウンのような集落や団地。
藤がこんなにあったのかと驚くほど、あちこちでたわわに花を咲かせている。
杉の木のまとわりつくように咲く藤の花。
森林荒廃の証しだろう。
家に居て本でも読んでいればよかったな。