京都の紅葉

京都駅から歩いて家の近くまで来たら、郵便屋さんと話している母の姿が見えた。
玄関で母がハガキを読んでいる。
「こんにちわ」と声をかけたらビックリして「いま、あんたのハガキを読んでたんや」
二日前に投函したのに今頃の配達とは遅すぎる。
今度からは持って行こうか。

鳥獣戯画展を見に行くという建前で来たから博物館に行ってみたら何と5時間待ち。
おとなしく待ってる人が居るのが信じられない。
お向かいの三十三間堂は流れた客で賑わってた。
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父の墓がある東福寺も凄いことになっていて、自転車を押して歩く。ここは紅葉が早いので、観光客が押しかけている。
観光客は東京方面からが多いらしく、京都駅のエレベーターは右が空いている。
阪急に乗ったら左だったのでちょっと安心する。なにもかも東京ではなあ。
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紅葉見物が馬鹿らしくなって鴨川沿いに北上する。その途中あちこちでカラスが至近距離に。
こんな時に取材できるとは予想もしなかったが、幸い強力望遠のカメラを持って行ったので大活躍。
動画をどっさり撮影。

街に出てギャラリー周遊。
注目の新人「服部しおりの日本画
江戸末期の技法で山上たつひこの「がきデカ」を描いたという感じ。「これから」を予感する。
ウチの学生でもいいところまでやれそうな人が居るが・・・例えばこの人とか。
日本画には可能性があるな。

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ギャラリーの盛衰は激しくて探すのも一苦労する。
ショーウィンドウを拭いていた女性に尋ねたらスマホで手早くWEB検索してくれた。
「ここですよねえ」と周囲を見渡すと、目の前の路地に暖簾が掛かっている。この奥だった。
絵画とCGのミックスを若い夫婦がやっていて、顔料のことやCG技術のことなど話す。こういう距離が近い人との交流が糧になる。商業的でなく発表を第一にする画廊が多いのが京都のいいところだ。

もちろん卓越した表現に圧倒されることも大切だ。京都芸術センターで開かれている「小谷元彦」の映像展示は衝撃だった。東京の森美術館で見て驚いたが、作者はこの近辺の出身だとか。
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市役所西の寺町通りでボタン店を見て入ってみる。仕立屋の息子だったからボタンやファスナーを買いに行かされたので懐かしい。年配の店主にそんな話をしたら、盛り上がってしばし歓談。
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今出川までゆっくりとサイクリング。京都で一番好きなところかもしれない。
旧友夫婦と四川料理を食べ、四方山話。
彼らが企画した昨夜の即興ギター演奏会は会場、観客、演奏すべてがミニマムという俺好みのパフォーマンスだった。最近の著書をもらう。けっこう売れてるそうだ。
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帰り道に御所を横切る。あちこちで見事な紅葉。
やはりね、桜と同様に、どこの名所にも負けない花が、街の真ん中で、静けさの中で味わえる。
紅葉もここですよねえ。
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家の近所の東寺にもたくさん紅葉が。
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国宝、御影堂の護摩供養所にお礼参り。ここは効くと確信させるオーラが満ちている。
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今回も実家に分解して収納しておいた自転車が大活躍。25年ぐらい昔のものだが、いまこのタイプが流行しているから、けっこう注目される。
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久々に西寺の跡へ。礎石が数個残っているだけ。
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母は来週90歳になる。至って元気。背後は俺が送ったハガキ絵。
これを見ながら飯を食うと反省ばかりで喉を通らない。若い時からこれをしておけばもっと画力が付いたのだが・・・・
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もちろん孫娘にも会いに行く。女房が編んだカーディガンを着てお絵描きに集中する若菜。
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長岡京光明寺。名物の紅葉はまだ早かったが「ジイチャン、ジイチャン」の連呼に大満足。
リフレッシュの3日間でした。