呉市美術館で元同僚が退職記念展を開いている。
テレビでWBCを見ていて佐々木が3ランを打たれたので、これはもう終わったかなと見切りをつけて出かけた。
懸念したほどに雨は降らず、呉線に沿う山には桜も咲き始めている。
呉港から入船山にかけての道路沿いは清掃ボランティアが活動していて、その規模に驚かされた。おそらく世界中でこんなことをしている国は日本以外にはないだろう。
入船山のグラウンドは少年野球大会でパーキングも満車。隣の国立病院に駐める。
展覧会はよくまとまっていた。風景のスケッチが素敵だった。
1階では奈良原一高の写真展が開かれていた。
彼は俺がカメラを手にした頃のスター、憧れだった。コントラストが強くて鮮明な表現は今も俺の好みだ。
ただ「夜のヴェネツィア」はエッジが強すぎるように感じた。ヴェネツィアは多くの写真家がテーマにしているので図書館で見比べてみよう。
こじんまりした美術館に似合わないブールデルの彫刻。玄関にこういうものを置かれると展示する人は困るね。勝ち目ない戦にすくんでしまう。
隣接する記念館。英国びいきの元海軍の施設らしく古き良き英国の趣味が溢れている。
18世紀風を再現したというダークグリーンが渋い書斎。
少しモダンな居間。リバティ柄のソファは当時の最先端だったのかも。いずれの部屋もエンボス加工の壁紙が目を引く。
食堂を抜けると質素な和風建築につながっていて庭から桜が。
洋装を解いて和服に着替え、座布団に座るとホッとしたんだろう。そういうゆとりが欧米に対峙した明治の人には必須だったのだ。
俺も着物でくつろいでみたくなった。
施設への入り口で歩哨が立っていたボックス。ここで幼かった我が息子たち三人が並ぶ写真を撮った事がある。自分で現像して焼き付けていたのだがアルバムから見つけ出せない。
暇になったらこれまでの写真を整理しようと思っていたけど、膨大な量を見返すだけでも大変だ。選別して処分なんてできないだろうし、手を出さない方が良さそうだな。
という事で、帰宅後は予想に反して激戦を勝ち抜いたWBCのダイジェストを見た。